Discover 手帳 2017

著者からのメッセージ

1日の3分の1を、先取りしてみませんか?

ようこそ、「早起き国」へ!

『朝活手帳』では、早起きを習慣化することを「早起き国への留学」と名づけています。早起きは決してツライことではありません。これから始まる素晴らしい未来へ、留学するための準備なのです。早起きができるようになる前の朝の眠さだって、「早起き国」に慣れるための「時差ぼけ」だと思えば、なんだか楽しくなってきませんか?

この手帳は、「早起きができるようになる手帳」であると同時に「過去の蓄積の振り返りと、未来への種まきが同時にできる手帳」です。そのための仕組みを、徹底的に盛り込みました。

朝を制するものは、1日を制す

朝は、多くの人にとって1日をスタートさせる時間です。1日のスタートが順調だと、気分ものりやすく、いい流れに乗ることができる、と感じたことがある人は少なくないでしょう。逆にいえば、朝の調子が良くないと、その日1日なんだかパッとしない、という経験がある人も多いのではないでしょうか。

1日は「朝昼晩」の大きく3つに分けることができます。つまり、スタートの「朝」を制するということは、1日の3分の1を制するだけではなく、1日のすべてを制することにつながるのです。さらにいうと、人生に、毎日、必ず訪れる朝を味方につけるということは、1日を制するのみならず、このあとの人生を制するともいえるでしょう。

『朝活手帳』は、人生を制するための手段として「早起きができる」「続けられる」ことに特化した、機能性手帳です。

最後の追い込みより、最初の仕込み

『朝活手帳』には、余裕がある自分をつくるための「仕組み化」「見える化」をテーマに、早起きができるための機能を満載しました。朝を味方につけることができれば、「予期せぬハプニング」を未然に防ぐことができ、自信と余裕が生まれます。

人生には「予期せぬハプニング」がつきものです。突然の予定変更、いきなりの電話連絡、集中していたのに急に話しかけられてしまってせっかくの仕事が台なし、ということもよくあることでしょう。

多くの「予定通り終わらない」「思った通りにできない」というイライラやガッカリは、「予期せぬハプニングはもともとあるものだ」という前提を忘れ、キツキツ、パツパツに予定を組んでしまうことから生まれます。

仕事が終わらなかったり、計画が達成できなかったりして自分に自信がなくなるのは、「自分ができる」と思っていた見積もりと、実際にできたもののズレが原因なのです。それを解消するために、『朝活手帳』では、きちんと「予実管理」ができるように設計しました。時間に余裕をもってものごとを進めるやり方を、朝早く起きることによって練習し、実践していきます。そうすることで、朝以降の普段の仕事や生活への心構えが変わります。

さらに、朝早起きできるようになると、「〆切り意識」が自然に身につきます。人は適度なプレッシャーのもとで、高いパフォーマンスを発揮するもの。たとえば、私は朝4時起きを習慣にしてからは、朝9時の始業までの間に、未来への種まき計画や、今日中に絶対終わらせなければいけない仕事の準備をすることにしています。「間に合わないから、夜中、間に合うまでやろう」と思っていると、時間がいつまでもあるものだと思ってダラダラしてしまいますが、「朝の数時間しかない」と思えば、それに間に合わせようと集中してものごとに取り組むことができるようになるのです。

また、早く起きるためには、早く寝なければいけません。睡眠時間を確保するために、逆算してものを考える習慣ができるため、「段取り力」が上がるのです。つまり、「最後の追い込み」よりも、「最初の仕込み」が大切なのです。予期せぬハプニングにとらわれて一喜一憂せず、自分の人生を自分に取り戻すためにも、『朝活手帳』を上手に活用していきましょう。

まずは「早起き」できるようにならなければ始まらない

「朝活」が話題となりはじめた2009 年ごろは、「朝活」といえばスキルアップのための勉強や、異業種交流など、「このままではいけない」という危機感のもとに、やむをえず朝を使ってがんばる、といった一面があったと思います。しかし、最近はどうでしょう?「最高の朝食」「朝美容」「朝スイーツ」「ゆる朝活」といったように、朝の時間を使って、なにかワクワクする、楽しそうな響きを持つイベントが行われ、メディアをにぎわせています。

また、政府主導の「ゆう活」や、大手企業が徐々に採用しつつある「朝型勤務」についても、歯を食いしばって朝早く出勤しなさい、というものではなく、働き方改革の結果、残業量を減らし、そのぶん自己投資の時間や家族との時間をつくろうというのがキーメッセージとなっています。「早起きは苦しいもの」、というよりも「楽しい未来をつくるためのもの」、という意識が広がってきています。

ただし、どんなに楽しいイベントや、働き方改革でも、「朝早く起きる」ことができなければ実現できません。いずれの活動をするにしても、まずは「早く起きる」必要があるのです。そして、「早く起きる」ことには、最初は多少なりとも苦痛がともないます。なぜなら、今まで慣れ親しんだ習慣を変えなければならないからです。

行動習慣の専門家によると、運動や勉強、または何かの習慣を「意志」や「やる気」だけで継続できる人は、たったの2%だそうです。つまり、ほとんどの人は、意志だけで習慣を変えることはできないのです。

だから、せっかく立てた目標をなかなか達成できないと悩むとき、自分の意志の弱さを嘆く必要はありません。意志の弱さではなく、「私の仕組みのつくり方がまずかったのだ」と考えましょう。仕組みに目を向けることができれば、気持ちもかなりラクになります。

カーナビは、現在地と目的地を入れなければルートがわかりません。電車の乗り換えアプリも、出発駅と到着駅を入れなければ途中でどう乗り換え、何時に目的地につくかがわかりません。なにかをなしとげるためには、スタート地点とゴール地点を設定しなければいけないのです。

『朝活手帳』は、カーナビや電車の乗り換えアプリのようなものだと考えてみてください。早起きができる「仕組み」があるので、あなたの目的を入れる(書き込む)だけで、早起きを可能にするツールなのです。

今まで、意志の力任せだった「早起き」をきちんと仕組み化して、1日を『朝活手帳』と一緒に制していきましょう!

朝を大切にできる人は、日々の暮らしを大切にできる人

持ちものをできるだけ減らし、本当に気に入ったものをていねいに使おうという「ミニマリスト」や、一人ひとりが自分の暮らしを大切にすることを通じて戦争のない平和な世の中にすることをコンセプトとした「暮しの手帖」創刊者の大橋鎭子さんが注目を集めています。今ある当たり前の暮らしを、ゆっくりと味わいながらすごすことこそ贅沢だという価値観が、徐々に広がってきているのを感じています。

私は、『朝活手帳』で朝を大切にできる人は、日々の暮らしや、今あること、目の前のものを大切にできる人だと考えています。予定を入れて、それを機械的にこなすだけならデジタルの手帳でじゅうぶんです。しかし、あえて『朝活手帳』では、心静かに自分と向き合う時間をつくる習慣を提案しています。それは、過去の積み重ねをていねいに振り返りつつ、未来に向けての布石を打つ、という「過去から未来への橋渡し」を、『朝活手帳』が担っているからです。

未来を大きく描きながらも、あなたの大切な「軌跡」を振り返り、その軌跡があるから今があることに感謝しつつ、前に進むことができる。─そんな大きな目標を、『朝活手帳』には込めました。

イライラ、カリカリは早起きで解決できる

急いでいるときや慌てているときは、あとで振り返るとどうでも良いこと、たいしたことがないことに、イライラ、カリカリしがちです。閉まりかけの電車のドアに駆け込むその数分を節約して、いいことがあったかな? 点滅している青信号に慌てて横断歩道を渡ったあと、いいことがあったかな? と振り返ると、汗だくになっただけで、そんなに急がなくてよかったのに、と思うことも多いでしょう。

早起きができるようになれば、イライラ、カリカリしていては気づかなかった、道端に咲いていた花の色を思い出せる余裕ができます。

早起きを習慣化していくと、あなたのまわりには、いつもきれいなお花が咲いていること、仲間や家族や友だちがあなたのがんばりをそっと見守っていることに、きっと気づきます。忙しくていっぱいいっぱいだった自分を、朝の時間に、上から眺めてみるように分析すると、さまざまな周囲のはからいや思いやりに、感謝の気持ちが湧いてくることでしょう。

こうして、朝一番に感謝の気持ちを持つことができると、「日々の出来事にはありがたいことがたくさんあるのだ」と意識が変わるので、周囲にも優しくなれます。仕事にも意欲を持って取り組むことができます。意欲高く取り組むことができれば、当然、結果も変わってきます。

あなたが今いる場所は、あなたが過去、積み重ねたがんばりの上に築かれた場所なのです。もしも、今あなたががんばってもうまくいかない、と悩んでいるのなら、積み重ねてきたあなた自身の歴史をないがしろにして、ひと足飛びに「なにか違う自分」になろうとしているのかもしれません。

じつは、現状を打破する鍵はあなたの過去に眠っています。手帳に記入し続けていると気づきますが、毎日の積み重ねが未来へつながっているのです。記録によって、あなたの足跡が見えるようになります。今の自分には何もないと思っていても、1つひとつ積み重ねてきた経験は必ずあるはずです。その大切な経験を埋もれさせてしまわないよう、『朝活手帳』では、「毎日」「週に1度」「月に1度」振り返りができるように仕組み化しています。振り返りを習慣にして、一歩一歩足場を固めつつ、大きく飛躍するそのときを虎視眈々と狙えばいいだけなのです。

「残業しても17 時」の世の中をつくりたい

私ごとになりますが、2016 年1月に第一子となる男の子を出産しました。期せずして同じタイミングで、企業の朝型勤務を支援する「株式会社 朝6 時」(http://asa6.co.jp)を創業しました。個人と法人を同時に産む、という状況のなかで、いやがうえにも「時間密度」を意識するようになりました。

この歳になると、なかなか「生まれて初めて」の経験はないものですが、子どもが産まれたおかげで毎日が「生まれて初めて」であふれています。成長するよろこびの「生まれて初めて」はとても幸せなものですが、ときには、時間にかんする難しい課題として「生まれて初めて」が降りかかってくることもあります。

たとえば先日は、息子と夫が同時に風邪をひき、そんなときに限って大切な仕事の締め切りが2つ重なっていました。それまでは、原稿を書くのは机の上で、パソコンを広げてやらなければ集中できない、という思い込みがありましが、パソコンを広げている場所や時間はなく、電車の移動中に携帯でアイデアをメモしたり、夜中の授乳中にひらめいたアイデアを自分にメールで送って朝まとめたり、といった、綱渡りで執筆を進める方法を編みだしました。

  • 限られた時間で、最大限の効果を得るにはどうしたらいいか
  • 自分の意志ではどうにもならない目標を、いかにして達成するか

という課題に対して、机上の空論ではなく、実際に締め切りを突きつけられながら働く日々を送っているなかで、私が心から「良かったなあ」と思ったのは、もともと早起きを習慣にしていたことです。

早起きをすることで、突然のハプニングにも対応でき、かつ「追い込み」ではなく「仕込み」が大切だ、ということを身体が覚えているため、産後すぐの復帰でも、その後も比較的スムーズに仕事を進めることができています。これは、なにも子育て中のワーキングママに限った話ではありません。長時間労働是正や、育児の男女共同参画、介護離職者の増加などが話題になっている昨今、働き方の改革の議論でも、「時間の使い方」が議題にのぼっています。働き盛りで会社の主力を担っている世代も、近い将来、親をデイサービスに預けている間という限られた時間しか働けない、そんな状況が現実になるかもしれません。人口知能の発達により、20 年後には、労働人口の49%の職種がロボットに代替されるともいわれています。つまり、嫌でも長時間勤務との決別を迫られる環境になってきているということです。定時に出社して、昼から夜まで同じような勤務形態を毎日続ける、そんな働き方が変わるということは、さまざまな突発的事態や、思いもしない新しい仕事が増えてくることになるでしょう。

だとしたら、「突然のハプニングに対応できる余裕」と「追い込みではなく仕込み」という『朝活手帳』のコンセプトを、プライベートはもちろん、仕事でも活かすことができたなら、日本に「働き方革命」が起きるくらいのインパクトとなるのではないか? と思うのです。

私は、『朝活手帳』をはじめとした、朝を効果的に活用する方法を通じて、日本に働き方革命を起こしたいと考えています。「残業しても17 時」を合い言葉に、「17 時以降は思いっきり遊んでもよし、家族との時間を大切にするもよし、自己啓発に励むもよし」そんな働き方が日本のスタンダードになったら、楽しいと思いませんか?

大きい話になりましたが、まずは『朝活手帳』を活用し、ぜひ「朝早起きできることの気持ち良さ」「仕事や、すべきことがサクサク進むことの気持ち良さ」を身体いっぱいに味わってみましょう。この体験が習慣になったとき、きっとあなたの人生は音をたてて変化しはじめ、さらに素晴らしいものになるはずです。

さあ、一緒にはじめましょう!

池田千恵

プロフィール

株式会社 朝6時 代表取締役社長。福島県生まれ。二度の大学受験失敗を機に早起きに目覚め、半年の早朝勉強で慶應義塾大学総合政策学部に入学。以来、挫折のたびに早起きの成功体験を思い出し逆境を乗り越える。外食企業、外資系コンサルティング会社を経て、2009年に『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』(マガジンハウス)を刊行。ベストセラーとなり、朝4時に起きる「ヨジラー」急増のきっかけとなる。早起きによる思考整理/情報発信/時間管理/目標達成手法を著書や講演、企業研修などで紹介した経験をもとに、2015年、企業や自治体の早朝始業の仕組みを構築するコンサルティング会社「株式会社 朝6時」を起業。朝を戦略的に活用し、売上を向上させる方法を指南している。