特集

ディスカヴァー×東京大学あかちゃんラボ 「あかちゃんといっしょに作ったあかちゃんのための絵本」創刊

これまで、あかちゃんのための絵本、あかちゃんの好きな絵本と言われてきたものは、“親が思う”あかちゃんが好きそうな絵本であって、あかちゃん自身が本当にその絵本が好きかどうかをきちんと調べたものではありませんでした。私たち東京大学あかちゃんラボとディスカヴァー・トゥエンティワンは、これまで積み重ねてきたあかちゃん学研究の見地と豊富な本づくりの経験を活かし、本当にあかちゃんが好きな絵本・あかちゃんと一緒に楽しめる絵本を作りたいという想いから、あかちゃん学絵本プロジェクトを立ち上げました。

まだ言葉を話すことができないあかちゃんの好みは、どのようにしたら知ることができるでしょうか?

このプロジェクトのなかで私たちは、月齢8~13カ月のあかちゃんに協力してもらい、選択注視法を用いた実験を行いました。選択注視法というのは、複数の刺激を同時に提示し、どれをより長く注視するかを測るというものです。複数のイラストのなかでどれを長く見るかをチェック、最後に統計的な処理をすることであかちゃんの好みを明らかにしました。

 

読者モニター募集中!(2017.6.30まで)

http://www.d21.co.jp/feature/akachan-ehon-trial

東京大学開研究室のウェブサイト

https://ardbeg.c.u-tokyo.ac.jp/ja/picturebook2017/

「あかちゃん学絵本プロジェクト」発の絵本

あかちゃんの大好きな絵はおかあさんと逆でした

うるしー

ロロン:絵/ISBN:978-4-7993-2109-6/1,512円

あかちゃんによる(選択注視法での)投票で選ばれた一番人気のキャラクターが主人公の絵本です。見習い手品師うるしーが、帽子からいろいろなものを取りだします。一番最後に取り出したのはなんと!?

あかちゃんの目をくぎづけにしたのはこの絵でした

もいもい

市原淳:絵/ISBN:978-4-7993-2110-2/1,512円

さまざまな実験を行っているなかで、あかちゃんの視線をくぎづけにして離さないイラストが見つかりました。このイラストを絵本にしたところ、泣く子も見つめる圧倒的な注目度のキャラクター絵本ができあがりました。

あかちゃんに 言葉のイメージから絵を選んでもらいました

モイモイとキーリー

みうらし~まる:絵/ISBN:978-4-7993-2111-9/1,512円

トゲトゲやチクチクなど、言葉にはそれに対応するイメージがあります。実験をもとに、あかちゃんが持つ言葉のイメージをイラスト化してできたのがこの絵本です。あかちゃんがイメージする「モイモイ」と「キーリー」がオノマトペの世界を巡ります。

監修者紹介

開一夫(ひらき・かずお)

東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系教授。「あかちゃん学」を専門とし、東京大学あかちゃんラボを運営。あかちゃんが本当に好きな絵本を作りたいと本書を企画。乳幼児も「正義の味方」を応援することを明らかにするなど、ユニークな研究を行っている。著書に、『日曜ピアジェ赤ちゃん学のすすめ』(岩波書店、2006)、『赤ちゃんの不思議』(岩波書店、2011)などがある。
 
<監修者メッセージ>

あかちゃんの研究をしていると、「あかちゃんって明るい色が好きなんですよね?」とか「丸い形が好きですよね?」とかいった質問をよくされます。しかし、あかちゃんは大人が思っているほど単純ではありません。大人が思うあかちゃんの「好き」は、あかちゃんにとって「嫌い」かもしれません。あかちゃん学絵本プロジェクトは「あかちゃんの立場」を尊重して、あかちゃんが本当に「好きな」絵本を作ることがもくろみです。