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書籍詳細
データを読めれば、「今」がわかる。明日に打つ手が見えてくる。
不透明な時代を見抜く「統計思考力」
小泉改革は格差を拡大したのか?

神永正博[著]

1,680円(税込)
発行年月日 : 2009年4月15日
ISBN : 978-4-88759-699-3
本のサイズ:四六判ソフトカバー
書籍の内容



その報道は真実か?
その解説は適切か?
その通説は正しいか?

多くの報道、通説、専門家による解説の多くが、正確なデータに基づいて書かれているものではありません。
ほとんどの人が元データに当たることなく、あるは、データを正しく扱うことなく、言説だけが一人歩きしているのです。
けれども、的確な判断、対策のためには、現状を正しくとらえることが必要であり、そのためには、今起こっている事実をとらえなければなりません。
その事実の多くは、データすなわち、統計という形で、今や多くが公開されています。
すなわち、データを正しくとらえることができれば、誰でも評論家やジャーナリストに勝るとも劣らない「眼」をもつことができます。
そして、それは、この不透明な時代を生きるわたしたちの必須のスキルです。

本書では、数式を用いることなく、ウェブ上にある実際のデータを通して社会問題を考えていきます。
それぞれのトピックスの考察だけでも十分に価値あるものですが、さらに、その過程で、統計学の重要な部分が自然に理解できるように工夫されています。

第一章では、まず、元データに当たることの大切さを、出版、格差問題、環境問題など、
一般に関心の高いトピックスを検証しながら、解説します。一般的に言われていることが、
データを見てみると、必ずしも正しくないことに驚かされます。

第二章では、データを使った分析方法のうち、なじみの深い、正規分布や偏差値、相関等について、株価や成績など、
これも一般に関心の高いトピックスを用いて、理解していきます。

最後の第三章では、第一章と第二章で知った知識をもとに、さまざまなデータから、どんな未来が予測できるか、自分で考える方法を、人口問題をトピックスに考えます。

データという過去現在の数字を用いて、未来を予測するのは、
これからの時代を生き抜くビジネスパーソンに必須のスキルであり、
これからの社会をになうわたしたち一人ひとりに求められるものです。
編集者より
標準偏差は、なぜ絶対値の和ではなくて、2乗してルートをとるのか? その理由がはじめてすっきりわかりました!(これには、小飼弾さんも、その手があったか!とおおいに悔しがることしきり)そのほか、ジニ係数やべき分布など、言葉だけはよく使うけれど、いまひとつ曖昧だったことも、これでもか、というわかりやすさで書いていただきました。でも、それ以上に、うれしかったのは、若者の読書離れはほんとうか?の分析。答えは、本書をお読みください!
著者からのメッセージ
自分の未来を考えるうえで、データ分析ほど強力な方法論は、ほかにないと思います。わたしは、どこにいるか、いつ助けてくれるかわからない神さまよりも、データ分析の力を信じています。データ分析力は、あなたがサバイバルできる確率を大きく持ち上げるに違いありません。そして、みながこれに気づくことが、日本が暗いトンネルを抜けるための唯一の道なのだと思います。
わたしがデータ分析をお勧めするのは、データ分析が、自力でモノを考える際に強力な武器になるからです。

他の人が気づいていない問題を見つけ出し、自分で考えて結論を出すことです。
誰かが書いたデータの解釈を読まされている状態から、
自分でデータを読むようになれば、見える世界が変わってきます。

ひとりでも多くの人が、データに基づいて議論するようになったら、すばらしいことです。
みなが自力で事実を知ろうとする、そんな世界になれば、世の中はきっとよい方向に変わるでしょう。そして、自分で考えることこそが、二十一世紀の生きる力なのだとわたしは思っています。
推薦メッセージ
小飼弾氏激賛!!
書籍レビュー
著者プロフィール

神永 正博(かみなが まさひろ)

東北学院大学工学部准教授。1967年東京生まれ。東京理科大学理学部数学科卒業。
京都大学大学院理学研究科数学専攻博士課程中退。博士(理学/大阪大学)。
東京電機大学助手、日立製作所中央研究所研究員を経て、現職。
目次

第1章 基礎編 ●データを見る
それ、ほんとう? まず元データに当たる習慣をつけよう!
1 生データを入手する
  *それホント? まず、生データに当たれ!
  *数学ができる=年収が高い?
  *自分にとって重要な数字を頭に入れておく
  *アメリカ・ベンチャービジネスの幻想

2 データを図にする
  *データを時系列のグラフにするとよくわかる

・検証 若者の読書離れはほんとうか?
  *本はほんとうに売れなくなっているのか?
  *インターネットは本の敵?
  *読書離れしていない若者とは?
  *昔と今の大学生はイコールではない
  *結局、読書離れしているのはだれか?
  *それでも本は読まれている

・検証 小泉改革は格差を拡大したのか?
  *格差を測るものさし ジニ係数とローレンツ曲線
  *公式統計を見る1 日本のジニ係数からの検証
  *公式統計を見る2 完全失業率からの検証
  *公式統計を見る3 非正規雇用のデータからの検証
  *データ集めのむずかしさ1 新しすぎる概念〈ワーキングプア〉
  *データ集めのむずかしさ2 データの信頼性という問題〈生活保護〉
  *データ集めのむずかしさ3 数えきれない数〈ホームレスとネットカフェ難民〉
  *国の豊かさを測る1 平均給与
  *国の豊かさを測る2 1人当たり実質GDP
  *国の豊かさを測る3 貯蓄ゼロの世帯
  *検証結果をまとめる
  *ジニ係数は万能ではない
  *私見─右肩下がりの時代に

・検証 連続する事件や事故に関係があるのか?
  *似たようなニュースが続く理由
  *航空機事故は流行るのか?
  *地震は続く−ポアソン分布の怪
  *すべての事件に物語があるわけではない

3 専門外のデータはこうして読もう
  *バイオ燃料が地球を救う?
  *木を見て森も見る


第2章 中級編 ●データを読む
統計の基本を知って、正しく読もう
1 基本をおさえる─平均と分散
  *「平均」値が実感と合わないのはなぜ?
  *庶民とお金持ちはここが違う
  *株価の動きは読めるのか
  *株価の動きに規則性はあるのか、ないのか?
  *中学数学でわかる標準偏差
  *標準偏差はなぜ2乗してルートを取るのか

2 足したら出てくる―正規分布
  *ゆがみにご注意−ワイブル分布

3 一を聞いて十を知る―大数の法則
  *なぜ、開票率数%で、「当確」が出るのか?
  *アンケートは偏ることもある

4 分けて考えるべき分布
  *奇跡の公式−ブラック・ショールズ評価式
  *分けて考えるべき分布
  *平均・分散が存在しない世界
  *安全な資産運用は幻想である

5 因果関係と間違えるな―相関
  *勉強が好きなら成績もいい?
  *勉強時間が増えれば成績が上がる?
  *「相関が高い」と言えるとき、言えないとき
  *相関係数は曲がったことが嫌い
  *関係ないのに相関係数が高い話


第3章 上級編 ●データを利用する
過去データから未来を予測する
1 未来を予測する
  *経済予測はなぜプロでもむずかしいのか?
  *ブラック・スワン
  *人口はわたしたちに未来を語りかけている
  *失業率のニュースをどうとらえるか?
  *日本の出生率は上がるのか?
  *人口ピラミッドで日本のこれからを読む
  *中国の繁栄はいつまで続くのか

2 思考を練磨する オープンコラボレーション
  *ロジカルな議論の実践−共産党の国会質問

3 自力で考えることの最大の敵
帯コピー

その報道は真実か?
その解説は適切か?
その通説は正しいか?

データを読めれば、「今」がわかる。明日に打つ手が見えてくる。
『学力低下は錯覚である』の著者がおくる、あなたの知らなかった世界の見え方。
関連書籍

『学力低下は錯覚である』(森北出版)
『カードセキュリティのすべて』(日本実業出版)等
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