商品詳細

直観で解く受験数学

直観で解く受験数学

紙の書籍
価格: 1,620円(税込)
  • メーカーディスカヴァー
  • 発売日2015.6.24
  • ISBN978-4-7993-1691-7
  • ページ数296P
  • サイズ四六判・並製 /

商品概要

数学が「わかる」ようになるためには何をしたら良いだろうか? 問題集を解く? 証明を丁寧に追う?……そうではなく、全体像と直観像をつかむこと。これこそ、数学が「わかる」ようになる近道なのである。

商品説明

読めばわかる! 目からウロコの「数学解法テクニックの勘所」とは?

数学で重要なのは、厳密さである。厳密さ抜きに数学を学ぶことはできない。しかし、その厳密さゆえに数学を苦手と感じているならもったいない。難しすぎず簡単すぎない「直観的イメージ」を把握することで、厳密な証明や堅苦しい説明も理解しやすくなるはずだ。そのような発想のもと生まれたのが本書である。

受験数学全体を大雑把に分類してしまうと、まずあるのが数学の約束事ともいえる数学基礎論。その上で、代数、解析、幾何という三つの分野に分けることができる。

数学基礎論というのは論理、集合、証明など、数学の基礎となる考え方を学ぶ分野である。代数とは数の代わりに文字を使う分野のことで、連立方程式、二次方程式、高次方程式、分配法則や因数分解などが含まれる。幾何というのは図形を扱う分野のことで、本書では三角比、弧度法、チェバの定理やメネラウスの定理などを取り上げる。関数の変化量などを調べる解析では、関数やグラフ、微分積分など、関数と名のつくもの含まれている。ベクトルや領域・軌跡のように、解析と幾何が組み合わさった解析幾何という分野に該当する単元もあるが、受験数学に登場する単元はすべてこれらのいずれか、あるいはこれらの組み合わせのなかに含まれている。

まず全体像を把握することで、受験数学の見通しが少し良くなったのではないだろうか。このように本書では、それぞれの単元の勘所を、全体像や直観像を示しながら解きほぐしていく。ある概念が、そもそも何のために考えだされたものであるのか、その概念が実際のところどのように使われているのかを知ることで、それぞれの単元の見通しがすっと良くなるはずである。

<次のような疑問・モヤモヤを抱えるすべての人へ!>
 ・順列と組み合わせと樹形図と確率の関係とは?
 ・背理法でなぜ証明が完了するのか?
 ・漸化式の特性方程式とは一体何なのか?
 ・コーシー=シュワルツの不等式の正体とは?
 ・複素数のかけ算の図形的な意味とは?
 ・弧度法って結局何?
 ・媒介変数表示と極座標表示はどう違う?
 ・点と直線の距離の公式には三角比が隠れている!?
 ・駆け足で説明される二次曲線をじっくり理解するには?
 ・なぜ約分してから極限値を代入するのか?
 ・合成関数の微分では一体何をやっているのか?
 ・一部の進学塾がこっそり教えるテーラー展開と外積とは?

受験数学の全体像がわかる「数学マップ」付き


(本文より)
数学は、あくまで論理の科目である。だからこそ、数学について考えるときには、本書のタイトルにあるように、感覚的な直感ではなく、思考が伴った直観で考えてほしい。混同されがちな直感と直観の違いについては、第一章の第一節というオープニングで説明する。直観で考えることの意味と、大切さがわかるはずだ。

また、第1章ではもう一つ押さえておいてほしいことがある。何事においても、全体像を押さえることは、すぐ始めることと同じくらい大切だ。受験数学でも、とにかくがむしゃらに勉強を進めていくことも大事だが、まずは全体像を知っておく方がいい。それも、数学ⅠA、ⅡB、Ⅲという学習学年によってくくるのではなく、第二節で詳しく説明するように、学習分野によってくくるのだ。まずは受験数学の全体像を大きく捉えよう。

目次

はじめに

第1章 受験数学を直観的につかむ!
1 受験数学の直観的方法
2 受験数学の全体像

第2章 数学基礎論(命題・場合の数・確率・統計)
1 命題と集合論
 命題
 「かつ」
 「または」
 必要十分条件
2 背理法
3 場合の数・確率
 順列(P)と組み合わせ(C)
 重複順列と重複組み合わせ
 条件付き確率
4 統計・相関
 分散
 相関係数

第3章 数学基礎論(数列)
1 群数列
2 数学的帰納法
3 漸化式の特性方程式

第4章 代数(数と式・複素数)
1 剰余定理と因数定理
2 相加相乗平均、コーシー=シュワルツの不等式
相加相乗平均
コーシー=シュワルツの不等式
3 複素数・複素平面

第5章 幾何(図形)
1 三角比、正弦定理、余弦定理
 三角比
 正弦定理
 余弦定理
2 弧度法
3 チェバの定理、メネラウスの定理、ヘロンの公式
 チェバの定理
 メネラウスの定理
 ヘロンの公式
4 三垂線の定理、オイラーの定理
 三垂線の定理
 オイラーの定理
5 方べきの定理

第6章 解析(種々の関数と座標)
1 平行移動
2 三角関数
 三角関数と一般角への拡張
 加法定理
 2倍角・半角の公式
3 指数法則と指数関数
 指数法則
 指数関数
4 対数と対数関数
 対数
 対数法則
 常用対数
 対数関数のグラフ
5 媒介変数表示とグラフの伸縮
6 極座標
 極座標
 座標変換
 極方程式

第7章 解析幾何(図形と式)
1 内分点と外分点
 内分点
 外分点
2 直線の方程式、点と直線の距離
 直線の方程式
 点と直線の距離
3 二次曲線
二次曲線
放物線
楕円
双曲線

第8章 解析幾何(ベクトル)
1 ベクトル
2 内積
3 位置ベクトル

第9章 解析(微分積分)
1 極限
 極限
 無限
2 微分法
3 極値
4 自然対数の底e
5 積分法
6 曲線の長さ、体積
 曲線の長さ
 体積
7 合成関数の微分と置換積分
 合成関数の微分
 置換積分

補章 大学数学
1 テーラー展開
2 外積
3 行列

おわりに

著者からのメッセージ

(「はじめに」より)
数学が比較的得意だった私は、車や機械が好きだったこともあり、素直に工学部に進学した。物理学を使うには、たとえ工学部であっても、数学を勉強しなければならない。理学部数学科だけが数学を学ぶわけではない。そして、いざ大学生になって実際に数学の講義を受けてみると、やはりというか、難しい。高校数学とは比べものにならないくらい複雑化・一般化し、議論も論理的・抽象的になっていく。無機質な公式がやる気を削ぎ、数学が得意だったという過去の自信を粉々に粉砕していく。

そんなとき、物理の講義で『物理数学の直観的方法』(通商産業研究社)という本を紹介された。別に教科書ではないので無理に買わなくてもよいのだが、不思議と素直に買ってみようという気になった。するとどうだろう。実際に手にとってみると、今まで無機質に見えていた公式たちが、意味を伴って生き生きと見え始めたのだ。これが、各大学生協でベストセラーとなった伝説の参考書との出合いである。

理系大学生でさえ、数学の直観的イメージを求めている。ならば、高校生も数学の直観的な意味を知りたがっている層が多いのではないか? ましてや、大学入学後に数学を使わないかもしれない文系の高校生は、相当苦しんでいるに違いない。

実際のところ、イメージだけではなく、厳密さも数学では重要である。厳密さ抜きに数学を学ぶことはできない。しかし、その厳密さゆえに数学を苦手と感じているならもったいない。難しすぎず簡単すぎない直観的イメージを把握することで、厳密な証明や堅苦しい説明も理解しやすくなるはずだ。

そのような発想のもと生まれたのが、本書である。本書は、正しい理解に支障がない範囲で、厳密な証明をなるべく避けて、イメージを伝えられる説明を心がけた。また、どうしても厳密な証明が避けられない公式についても、直観的イメージを付け加えてある。

ここには、塾講師として4年間中高生に数学を教えてきた中で、高校生が見えていない直観的イメージは何なのか、どう説明すれば伝わるのか、といった現場で実際に得た経験をすべてぶつけてある。

さあ、直観的イメージを、数学を、楽しもうじゃありませんか!