商品詳細

[紙+電子セット]西暦 536 年の謎の大噴火と地球寒冷期の到来

[紙+電子セット]西暦 536 年の謎の大噴火と地球寒冷期の到来

紙+電子
価格: 1,480円(税込)
フォーマット
紙の書籍
電子書籍
紙+電子書籍セット
価格
1,080円
800円
1,480円
    個数:
  • 発売日2014.1.23
  • ISBN978-4-7993-1266-7
  • ページ数188P

商品概要

過去3000年間で最大の大噴火が人類史を変えた! 太陽は噴煙におおわれ、地球規模の寒冷期が、やがてゲルマン民族大移動、イスラム教の誕生や、天の岩屋伝説などを引き起こした。

商品説明

西暦536年、過去3000年間で最大の火山の大噴火が起こった。まきあがる噴煙は空をおおい、太陽はさえぎられ、やがて地球規模の大寒冷時代がやってきた。

はるか昔の自然災害であるにもかかわらず、研究者たちは、どのようにしてその証拠を求めたのか? 巨木の年輪を測定し、極地の氷床を分析し、25万頁にもなる古文献を調査して解明したこととは-。

天候激変による飢饉と旱魃を引き起こし、東ローマ帝国を衰退させ、ゲルマン民族の大移動、イスラム教の誕生、さらには日本の「天の岩屋伝説」にまで原因した人類史の事件に、科学の眼が迫る。


(「はじめに」より)
地球温暖化(グローバル・ウォーミング)は、人類の未来を考えるうえで重くのしかかる大問題です。しかし見方を変えると、地球寒冷化に対しても人類は備えなければならないかもしれません。

(書籍内容抜粋)
535年の火山噴火がどのように発見されたか。(中略)

天体物理学者が過去の古典文献を25万ページにわたって調査し、過去数千年間に25の大噴火の記述を見つけました。このなかから過去2000~3000年間で気候がもっとも唐突に変動し、人類の歴史に大きな影響を与えた事件が535年の噴火です。しかしこの噴火は本当にあったものなのか、あるいはなかったのかが大きな論争になりました。(中略)

世界史は、ヨーロッパ史や中国史をそれぞれ古い時代から新しい時代へと縦軸に学びます。535年ごろに1年以上にわたって世界同時寒冷化が起こったことを横軸にしてみます。このとき東から西へ移動した民族を中心にしてもう一度世界史の教科書を読み直すと新しい発見があります。

東洋と西洋の歴史が統一的に理解できるばかりではなく、そのときの南米や日本の歴史的な大変動も想像することができます。日本へ仏教が伝来したのと、マヤ文明のテオティワカンやペルーのナスカ文明が滅亡したのが同じ原因であったり、ユーラシア全域で民族が大移動してしばらくすると、イスラム教が発生し、ついでユダヤ教国家ができたことなど、細かな歴史年代の暗記にとらわれず、歴史を粗視化して見ることも全体の流れをつかむためには重要です。また現代世界での国際問題の源流がこんなところにまでさかのぼるというのも理解することができます。

【ディスカヴァーサイエンス 011】

目次

はじめに

第1章 西暦536年の火山噴火
 NASAの古典文献研究 - 宇宙研究機関が25万ページの歴史書を調べる
 査読 - 独創的な研究ほどはねられるのはなぜか?
 火山噴火 - 太陽光をさえぎる地球規模の気候変動
 論文の引用件数 - 相対性理論はあまり引用されていない
 アリゾナ大学の年輪研究 - 樹齢4000年以上の樹木からわかること
 NASAの第2報 - 太陽は18カ月の間暗いままであった
 サバティカルの研究 - 自由な研究ができる権利
 ニールス・ボーア研究所の最近の論文 - 彗星か小惑星が衝突したのか?
 アイスコア - グリーンランドの氷床は語る
 コロンビア大の研究 - 536年に暗い太陽、夏霜、不作、大飢饉
 研究のライフサイクル - 彗星ではない、やはり火山噴火だ

第2章 気候変動の人類への影響
 気候変動と民族大移動 - ゲルマン民族と中央ヨーロッパの大混乱
 気候変化による国家の滅亡 - 寒冷化変動でも日本は勝ち組か?
 遺伝子組み換え農作物 - 反対者は感情的で非論理的?
 ブック・クラブ - 『カタストロフ、現代世界の起源の追及』
 キーズの歴史観 - 大噴火による東ローマ帝国の衰退、イスラム教の勃興
 翻訳書と原書との違い - 和書がトンデモ本になる
 キーズの本の日本史にかんする記述 - 『日本書紀』の飢餓の記述は欧州と同じ
 キーズがこの本を書いたきっかけ - ストーザーズ、ランピーノ、パン、ベイリー
 535年ころの日本 - 仏教伝来による感染症の流行
 成毛眞のブログ - 仮説を立てるときは壮大なほうがいい
 ケストラー - 所持だけでも逮捕される発禁書『真昼の暗黒』
 ではどうしたらよいか? - 数多くの破局のシナリオ

第3章 天の岩屋の神話
 536 年の日本の内乱 - 真珠が千箱あってもどうして凍えるのを救えようか
 『古事記』と『日本書紀』 - 180年も前の飢饉の記録
 天の岩屋の伝説 - 太陽は閉じこもり暗黒が訪れる
 天の岩屋の伝説の意味 - スサノヲは非情な災害をあらわす
 天の岩屋伝説と535年の噴火の関係 - よみがえる太古の災害の記憶
 天の岩屋伝説の現代性 - 伝説ではなく事実に近い事件だった

第4章 恐竜絶滅と核の冬理論
 彗星衝突説再び - オーストラリア近海で2個の彗星が1500年前に衝突
 世界史の本当の主役 - 歴史を粗視化して見る
 インターネット検索について - ブレーンストーミングと惜しい意見
 強い頭 - 頭が鈍くなければ、粘り強く継続できない
 核の冬の理論 - わずか10ページの論文が世界を変える可能性を持つ
 恐竜絶滅のシナリオ - 火山噴火や核の冬の考え方に相互に影響
 太陽磁場 - 有翼日輪と太陽の衰弱
 エアロゾル - 黄砂の微粒子にふくまれる硫黄
 地球温暖化 - 正解は「温暖化すると水が膨張するからだ」
 おわりに

あとがき

著者からのメッセージ

地球温暖化は今後大きな問題になるのか、そして地球温暖化対策のための経済的な負担が人類に大きくのしかかるのか、今後しっかりと見きわめなければならないと思います。

しかし、寒冷化の可能性も十分に検討しておくことは重要です。現在の国際情勢は、地球温暖化をすでに前提としてすべてが進んでいます。スベンスマルクの学説は、数ページの科学論文にすぎませんが、世界中を巻きこんでいる地球温暖化説を根底から覆す可能性のある学説です。このような研究をしたいものだと思います。