SQとは 著者 鈴木謙介氏が語る

かかわりの価値基準「SQ」とは!

従来から、環境などへの配慮や社会貢献は世の潮流として存在しましたが、3.11の震災により、人々の価値判断の基準が、これまで以上に“人とのつながり、支え合うこと”を重視する方向へとシフトし、新たな社会的価値感の基盤として定着しつつあるといえます。この“他者との かかわりを求め、協力し合う”価値判断の基準を、本書では『SQ』〈かかわりの価値基準〉と定義しました。そして、震災の半年後に実施した全国1万人への調査で浮き彫りになった『SQ』に関する4つのキーワードが、今後の日本社会における新しい幸せにつながる要素であるということがわかりました。【図表1】

【図表1】

「かかわり」への意欲が幸せを左右する

全国1万人調査から、人々の内面に“誰かのためになること、助けになることを幸せだと思う”という意識の高まりが見られることが分かりました。そして、他人にかかわり、手助けをしたいという気持ちは、周囲だけでなく、自身にも幸福感をもたらし、社会的に良いサイクルを生み出すということが明らかになっています。

「できる範囲での手助け」が幸せの秘訣

『SQ』において、重要なのは社会とのかかわり方の距離感であるということがわかりました。 例えば、人類の遠い未来を考えていたり、普遍的な価値を標榜したりすることは大事ですが、日常生活の中では少し距離感を感じてしまい、その意識が長続きせず、行動として定着はしません。一方、自分の家族や親しい人のみへ配慮する、自分世代のことまでしか考えられないのも好ましいとはいえません。自分のできる範囲で無理なく地域社会と協力し、手の届く範囲で地に足が着いた社会貢献を行うことこそが、最も『SQ』が高い行動であり、地域社会に「安らぎ」と「活力」をもたらし、人々をより幸福へ導く秘訣であると言うことができると思います。【図表2】

【図表2】
著者プロフィール
		1976年福岡県生まれ。専攻は理論社会学。情報化社会の最新の事例研究と、政治哲学を中心とした理論研究を架橋させながら独自の社会理論を展開している。著書『カーニヴァル化する社会』(講談社)以降は、若者たちの実存や感覚をベースにした議論を提起しており、若年層の圧倒的な支持を集めている。著書は『サブカル・ニッポンの新自由主義』(筑摩書房)ほか多数。現在、TV・ラジオ・雑誌など中心に幅広いメディアで活躍中。
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