商品詳細

円高・デフレが日本を救う

円高・デフレが日本を救う

紙の書籍 (携書 139)
価格: 1,080円(税込)
フォーマット
紙の書籍
電子書籍
紙+電子書籍セット
価格
1,080円
800円
1,480円
  • メーカーディスカヴァー
  • 発売日2015.1.30
  • ISBN978-4-7993-1635-1
  • ページ数256P
  • サイズ新書版・並製 /

商品概要

アベノミクスは失敗したのではない。最初から間違っていただけだ。円安・インフレを意図し、達成した。唯一の問題は、アベノミクスの成功により日本経済が悪くなったことである。その誤りを論じ、アベノミクスの代案と真の成長戦略を提示しよう。

商品説明

2013年1月、第一次安倍内閣の発足と同時に、「リフレはヤバい」でその経済戦略の危うさを警告した気鋭の経済学者が、第二次安倍内閣に再び警告する。

アベノミクスとは何か?「超金融緩和」による、株高、円安、国債市場の混乱であり、景気刺激の先食いによるコストとリスクの先送りだ。この2年で、戦後積み上げてきた日本の国富の3分の1が吹き飛んだ。今後、経済は、コストとリスクを支払う局面に入る。危機などどこにもなかった日本経済は無謀な政策により、危機に陥る危機となってしまったのだ。

しかし、日本経済は絶望的ではない。間違った政策を取り除けば、日本経済は自ずと力強さを少しずつ回復していく。

本書では、アベノミクスという経済政策の誤りを論じ、アベノミクスの代案と、さらに、真の成長戦略を提示する。


(「はじめに」より)
成功したアベノミクス

二〇一四年一一月二一日、安倍首相は衆議院を解散した。記者会見で彼は高らかに宣言した。「この解散はアベノミクス解散であります」「野党は、アベノミクスは失敗したと批判ばかりを繰り返しています」「私たちの経済政策が間違っているのか。正しいのか。本当にほかに選択肢はあるのか。国民の皆様に伺いたいと思います」

アベノミクスは間違っている。ほかに選択肢がないという考えも間違っている。そもそもアベノミクスという選択肢は、経済政策としてあり得ない。

一方、野党の批判も間違っている。アベノミクスは失敗したのではない。アベノミクスは間違っているから、当然の帰結が生じているだけだ。当然の帰結が生じているから、それはむしろ成功だ。

円安とインフレを起こしたい。その目的を達成し、消費者の生活を苦しくした。異常な金融緩和は、ショック療法で株価をどん底から引き上げたが、金融市場はバブルとなった。それが目的だから、これも成功だ。痛みを伴わない政策で短期にバブルを起こし、コストとリスクは先送りする。これがアベノミクスの本質だ。

そして、日本経済はそのすべてのコストをこれから払うことになったのである。したがって、アベノミクスの効果が、今後、地方や中小企業など、これまで恩恵を受けていないところに回るということはあり得ない。これからは、政策の影響は悪いものだけが増えていく。今、アベノミクスで良くなっていないところは、一生良くならない。そして、今後、さらに悪くなっていく。

しかし、日本経済は絶望的ではない。政策は悪いが、日本経済は悪くない。したがって、日本経済自体を悲観する必要はない。間違った政策を取り除けば、日本経済は自ずと力強さを少しずつ回復していくのだ。

本書では、アベノミクスという経済政策の誤りを丁寧に論じる。その後アベノミクスに代わる「他の選択肢」を明示したい。

目次

はじめに 成功したアベノミクス

第一章 経済政策と政策論争の危機
 円安:メリットVSデメリット
 すべて消費税増税のせいなのか

第二章 日本経済はヤバくない
 二〇一四年七-九月期のGDP増加率マイナスの理由
 二〇一三年一〇月以降のGDP増加率マイナスの理由
 無理なGDP拡大政策の大きく深い逆効果
 良い景気を悪いと叫べば、危機の神が訪れる

第三章 アベノミクスの成功という日本の失敗
 日本経済は順調にゼロ成長
 健全性を悪化させるアベノミクス
 成長機会を奪うアベノミクス

第四章 黒田バズーカの破壊的誤り
 黒田総裁の五つの誤り:円安戦略と実質金利戦略
 黒田総裁の五つの誤り:デフレスパイラル危機
 デフレスパイラルは存在しない
 黒田総裁の五つの誤り:物価は目的ではない
 インフレの罪:水準ではなく予測できないこと
 理想的だった日本の物価を意図的に壊す政策
 すべては円高防止のため
 黒田総裁の五つの誤り:期待インフレ率コントロールという誤謬
 二一世紀最大の失策
 量的緩和による中央銀行の終焉
 米国FEDと日銀の根本的違い
 期待インフレ率を目的とする致命的誤り

第五章 アベノミクスの根本思想の誤り
 最悪の四段重ねの景気対策
 消費刺激は日本経済にマイナス
 真の問題は投資・供給力不足
 高度成長回帰という時代錯誤
 「貯蓄から投資へ」キャンペーンのインチキ
 経済の本質を誤解しているアベノミクス

第六章 日本経済の真の問題
 短期的景気刺激策の三つの罪
 GDP増加は成長ではない
 米国ビジネススクールのランキングが示すもの
 指標を目標とする本末転倒
 結論:政策ヴィジョンの構造改革

第七章 アベノミクスの代案を提示しよう
 いかにして円安を止めるか?
 インフレターゲットは修整できる
 アウェイの金融政策で引き分け脱出を目指す
 国債暴落防止:二つの基本方針
 アベノミクスの代案とは異次元緩和からの慎重な途中下車

第八章 真の成長戦略
 景気対策を止めれば成長は始まる
 真の成長戦略の話をしよう。すなわち人を育てることだ
 成長戦略としての社会保障改革
 会社ではなく個
 政府は補助のみ
 年金:個人勘定積み立て方式への移行
 政府にどいてもらうという成長戦略

第九章 円高・デフレが日本を救う
 通貨価値至上主義の時代
 通貨安戦争は歴史上の例外
 通貨価値維持とはインフレとの戦い
 円高不況の下で日本が世界を席巻した理由
 新興国の時代、通貨安戦争はなぜ起きないか?
 通貨価値維持という王道
 通貨価値、資産価値、成熟経済
 国富の三分の一を吹き飛ばした異次元緩和
 円安で輸出が増えない理由
 円安の企業利益≦他部門の損失
 円高は日本を救う
 デフレは不況でも不況の原因でもない
 円高・デフレ戦略という王道

終章 異次元の長さの「おわりに」

ニュース

・2015/01/24放送 文化放送「オトナカレッジ」で紹介されました