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「経営の定石」の失敗学

傾く企業の驚くべき共通点

「経営の定石」の失敗学

紙の書籍
価格: 1,728円(税込)
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紙の書籍
電子書籍
紙+電子書籍セット
価格
1,728円
1,280円
2,368円
  • メーカーディスカヴァー
  • 発売日2016.12.22
  • ISBN978-4-7993-2018-1
  • ページ数324P
  • サイズ四六判・ソフトカバー /

商品概要

「経営コックピット」「俊敏な経営」「リーダーシップ」「ワイガヤ」「コミットメント経営」「現場主義」「モチベーション経営」「選択と集中」「ポートフォリオ経営」「花形商品経営」セオリーの暴走が会社を傾かせる! 気鋭の企業再生コンサルタントが経営危機を徹底検証! トップ経営者・コンサルタントから推薦続々!

商品説明

◎日本企業には意外な失敗パターンがある!
企業再生コンサルタントとして、著者は、経営危機に陥った日本企業を、内側から見てきました。長年の経験から、危機にある企業の「意外な共通点」が見えてきたと言います。

共通点1:圧倒的な成功を収めた時期がある。
共通点2:「定石」と言われるセオリーを経営に取り入れている。
共通点3:落とし穴(=失敗パターン)にはまり、業績を落とした。

失敗の原因が「経営の定石」にあったことが表に出ることは、まずありません。そこで、本書では、著者が実際に見た企業の失敗事例を「架空の会社」として例示し、徹底検証すると同時に、失敗の予防法と対処法を明らかにします。

◎危険な10の「経営の定石」とは…?
著者が見た企業は、10の定石のどれか(もしくは複数)に熱心に取り組んでいました。

1 経営コックピット
2 俊敏な経営
3 リーダーシップ
4 ワイガヤ
5 現場主義
6 コミットメント経営
7 モチベーション経営
8 選択と集中
9 ポートフォリオ経営
10 花形製品経営

本書では、それぞれが「なぜ、どのように、失敗につながるのか」「どう予防し、どう対処すべきか」を掘り下げていきます。

◎現場リーダー、ミドルマネジメントから経営者まで
失敗パターンは、組織によって生み出されるものです。経営者が失敗パターンを心得る必要があると同時に、本部スタッフから現場社員までが、それぞれ心得ておくべきことがあります。華麗な成功事例から学ぶだけでなく、過去の失敗を知り、自社がそれを繰り返さないようにすることは、現場から経営者まで、全員が取り組むべきことです。

目次

まえがき

第1章 会社はどのように傾くのか 「経営の定石」10の失敗

1 「経営コックピット」の失敗
2 「俊敏な経営」の失敗
3 「リーダーシップ」の失敗
4 「ワイガヤ」の失敗
5 「現場主義」の失敗
6 「コミットメント経営」の失敗
7 「モチベーション経営」の失敗
8 「選択と集中」の失敗
9 「ポートフォリオ経営」の失敗
10 「花形商品経営」の失敗
[ コラム ] 会社を傾かせる「経営の定石」とは

第2章 危険な10の定石 危機の予兆と処方箋

1 「経営コックピット」 詳細な会議資料に死角はないですか?
“計器を読めないパイロット”は、コックピットの情報の海に溺れてしまう
“得意なものだけを見る経営幹部”が会社の危機を招く
コックピットの“計器障害”が混乱を呼ぶ
コックピットの果てしない修正が現場を疲弊させる
[ 「経営コックピット」危機への処方箋 ]
 経営者のあなたへ
 本社部門(経営企画など)のあなたへ
 現場のあなたへ

2 俊敏な経営 “速いだけの経営”になっていませんか?
反射的な反応は“俊敏さ”ではない
速度のために手順を飛ばす“ワープ経営”が裏目に出る
“ダボハゼ経営者”がむやみに目先の機会に喰いつく
[ 「俊敏な経営」危機への処方箋 ]
 経営者のあなたへ
 本社部門(経営企画など)のあなたへ
 現場のあなたへ

3 リーダーシップ 発揮の仕方、間違えてませんか?
強力なリーダーシップですら時には支持を失う
カリスマリーダーが組織の災厄になる時
強いリーダーは宿命的に“裸の王様”となる
虎の威を借りる取り巻きが「非合理な意思決定」を加速する
強いリーダーが“考えられない指示待ち族”を育てる
[ 「リーダーシップ」危機への処方箋 ]
 経営者のあなたへ
 本社部門(経営企画など)のあなたへ
 現場のあなたへ

4 ワイガヤ なぜ、そうなるのですか?
場の空気で意思決定がなされてしまう
空気によって、責任者の曖昧な意思決定がなされる
空気によって、根拠のない意思決定がなされる
「こうやろう=How」に飛びついて安易な意思決定をしてしまう
“木を見て森を見ず”で何も決まらない
いつまでも“空気”が生まれず、会議は踊り続ける
[ 「ワイガヤ」危機への処方箋 ]
 経営者のあなたへ
 本社部門(経営企画など)のあなたへ
 現場のあなたへ
コラム ホンダのワイガヤ

5 現場主義 視野狭窄・部分最適になっていませんか?
黄門様はいつも正しいわけではない!?
現場は経営者には“学芸会”を見せるもの
マイクロマネジメントは社長本来の仕事ではない
“現場情報こそが真実”ではない
現場主義で“全体最適の視野”が失われる
[ 「現場主義」危機への処方箋 ]
 経営者のあなたへ
 本社部門(経営企画など)のあなたへ
 現場のあなたへ(現場の長の場合)
 現場のあなたへ(最前線の場合)
コラム TSUTAYAの現場主義

6 コミットメント経営 コミットするべきは誰ですか?
予算をすり替えて「今月も目標達成」?
「各人がコミットせよ」主体をすり替えたのは誰!?
コミットできない目標が“学芸会”を引き起こす
現場の“学芸会”が経営陣の“現実逃避”を招く
社長の強引な命令が現場の“換骨奪胎”を引き起こす
現場は苦しまぎれに“リセット”ボタンを押す
[ 「コミットメント経営」危機への処方箋 ]
 経営者のあなたへ
 本社部門(経営企画など)のあなたへ
 現場のあなたへ(現場の長の場合)
 現場のあなたへ(最前線の場合)

7 モチベーション経営 “働きがい重視”は本当に社員のためですか
経営再建は「社員のモチベーションを下げる」!?
モチベーションを隠れ蓑にする“嫌われたくない経営者”
モチベーション重視が“弱者帝国主義”を生む
社長直訴の横行─悪貨は良貨を駆逐する
[ 「モチベーション経営」危機への処方箋 ]
 経営者のあなたへ
 本社部門(経営企画など)のあなたへ
 現場のあなたへ(現場の長や管理職の場合)
コラム 360度評価の落とし穴

8 選択と集中 選択と集中これぞ“特効薬”と思っていませんか?
集中はしたけれど、選択は?
考えないで、すぐやる─How論ジャンプの罠
墨守─“後ろ向きの「選択と集中」”の罠
空洞化─「選択と集中」すべきは事業領域か、製品か?
視野狭窄─市場を狭く見て、事業機会を見逃す
[ 「選択と集中」危機への処方箋 ]
 経営者のあなたへ
 本社部門(経営企画など)のあなたへ
 現場のあなたへ
コラム シナリオプランニング

9 ポートフォリオ経営 本当にリスク分散ができていますか?
不磨の大典─事業聖域化して見直さない
領国経営─失敗のつけ回し
1つのカゴに盛った卵─本当にリスクは分散されているか?
ガラスの城─柱が不在の事業分散
[ 「ポートフォリオ経営」危機への処方箋 ]
 経営者のあなたへ
 本社部門(経営企画など)のあなたへ
 現場のあなたへ

10 花形商品経営 甘やかし過ぎてはいませんか?
ブラックホール─花形商品が事業の空洞化を加速する
花形部門─“花形商品の生みの親”の慢心がトラブルを招く
花形部門の横車が経営を歪める
花形部門にあらずんば……
権力は絶対的に腐敗する
徹底した他責スタンス─手柄は自分のもの、失敗は他人の責任
いい商品なら必ず売れる─根拠のない強気論
[ 「花形商品経営」危機への処方箋 ]
 経営者のあなたへ
 本社部門(経営企画など)のあなたへ
 現場のあなたへ
コラム 「花形商品」と「花形部門」

第3章 失敗を予防する・失敗に対処する

経営者のあなたに心得ていただきたい3つのこと
本社部門(経営企画など)のあなたにやっていただきたい3つのこと
[ コラム ] 本社スタッフとして現場の信頼を勝ち取る
現場のあなたに心得ていただきたい3つのこと
最後に─「経営の定石」との付き合い方の3つの要点
「経営の定石」と上手に付き合う

参考文献
謝辞

著者からのメッセージ

筆者は、「経営の定石」を“特効薬”と信じて、あまり深く考えることなく採り入れることが、会社を傾かせる原因になると考えています。成功事例に学ぶことは、コンサルティング業界ではベンチマーキングと称されて、問題解決策の立案のために頻繁に行われます。顧客企業の経営課題に類似の課題に対して、GEやトヨタ自動車等、最も上手に対応した企業の打ち手を調査・分析するのです。

ちゃんとしたコンサルタントであれば、ここで必ず“ひとひねり”入れます。まず「GEがどうしてその手を打ったのか」「背景となる経営環境や制約は何だったのか」といった「なぜ?(Why)」をしっかりと煮詰めます。その上で、顧客企業の経営環境や制約をしっかりと見極め、顧客企業にカスタマイズした解決策を示すのです。 他社で成功した方法をそのまま採入れるような方法は、コンサルティング業界では“出羽の守(~では、の守)”などと言われて絶対避けるべきこととされているからです。

しかしながら、筆者が事業再生をお手伝いした多くの企業では、“ひとひねり”のないままに成功事例をなぞって「定石」を実行した挙句に、散々な目にあっていました。そして、こうした失敗が世間に明るみに出るときに「経営の定石」で会社が傾いたことが公けにされることはほとんどありません。

「このままでは、同じ失敗が繰り返されてしまう」「日本企業の“不幸の連鎖”を止められない」──そんな危機感が、本書の執筆のきっかけとなりました。 本書では、筆者が実際に見た「経営の定石」の罠にはまった事例をさまざまに紹介していきます。そして、それらを反例として“処方箋”を紹介します。
(「まえがき」より)

推薦メッセージ

「経営の定石」に則って順風満帆に見えた優良企業の破たんは、取引金融機関にとってもまさに悪夢です。「真のインテリジェンス」と「真実を口にする勇気」を持つべしとのメッセージは、当事者のみならず、我々が「捨てられない銀行」になるためにも、たいへん大事な示唆を与えてくれていると思います。
(みずほ銀行 執行役員 有馬充美)

思った通りにならない事ばかり──それは、人生も企業運営も同じです。「あるある」と思わずうなずいてしまう生々しい事例を通して、良くある落し穴とそれに対する処方箋が丁寧に解説されています。「経営の定石」を安易に用いることがいかに危険であるかを、企業再生コンサルタントとして現場を知り抜く著者が、現場社員から経営層まで幅広い読者に向けて、分かりやすく綴った一冊。
(アイスタイル 取締役CFO 菅原敬)

情報があふれている近年、経営が「わかったつもり」になっている人が本当に多い。聞きかじった知識を元に、形だけを真似るのは非常に危険、「生兵法はケガの元」である。本書は深い実体験に基づき「失敗学」を教えてくれる良書である。ケガをしないようぜひ理解しておこう。
(プレセナ・ストラテジック・パートナーズ 創業者 高田貴久)

経営の定石が確立されてきたからこそ、思考停止に陥る危険性がある──コンサルティング歴16年の筆者は、そう我々に訴えかける。そして、背景を踏まえた思考プロセスにこそ本質が宿ると突きつける。本書は、紋切り型に定石を当てはめる多くの経営本とは一線を画し、個社、個人の立場に即した現実解を提示する“究極の実践書”だ。
(グロービス・キャピタル・パートナーズ CSO 高宮慎一)

江戸の酢豆腐、上方のちりとてちん。古今東西、半可通は痛い目にあう。「経営の定石」の盲信・浅い理解が、いかに混迷を招いているか。本書は、半可通にとって、定石は「経営の陥穽」であると喝破。鋭い切り口を提示しつつ、企業経営の本質を考えることを読者に迫る。
(アーサー・D・リトル・ジャパン マネージングパートナー日本代表 原田裕介)

経営知識の普及自体は良いのだが、一方で、成功例を鵜呑みにして失敗する例も多い。私が主催する「グローバルプロフェッショナルズ無料公開スクール」では「常識を突き抜けろ」と言い続けているが、本書の内容は、まさにそういう私の問題意識を捉えたものだ。若手から経営者まで、ぜひ読み込んでほしい。
(山本国際マーケティング研究所 代表 山本学)