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猫的な、あまりに猫的な 人間たちの心を猫にする“哲学猫” 120 の言葉

猫的な、あまりに猫的な 人間たちの心を猫にする“哲学猫” 120 の言葉

紙の書籍
価格: 1,512円(税込)
フォーマット
紙の書籍
電子書籍
紙+電子書籍セット
価格
1,512円
1,120円
2,073円
  • メーカーディスカヴァー
  • 発売日2017.7.12
  • ISBN978-4-7993-2125-6
  • ページ数288P
  • サイズ四六判・ソフトカバー /

商品概要

19世紀ドイツの街角に哲学する猫(ニャーチェ)がいた―。すべての猫は毎日幸せだ。他者をあてにせず、ねたまない。
ミリオンセラー『超訳ニーチェの言葉』著者渾身の新刊!

商品説明

19世紀ドイツの街角に哲学する猫(ニャーチェ)がいた―。すべての猫は毎日幸せだ。他者をあてにせず、ねたまない。
ミリオンセラー『超訳ニーチェの言葉』著者渾身の新刊!

目次

まえがき

1 生きるために生きる

01 まずは食べなさい
02 最高の眠りとは
03 休日は心を慰めるために
04 生きるために必要なもの
05 体は自然の一部
06 快感
07 完全なる人生
08 靴のことではなく
09 激励
10 愛を失うな
11 いのち
12 生命の歌
パブロ・ピカソ(1881~1973)

2 はだかになる

13 ほんとうのはだか
14 顔
15 真実の人間
16 素直な生き方を
17 自己を知る
18 グノーティ・セアウトン
19 悔やむ人
20 獲得できるもの
21 充足
22 そこにいるだけで
23 仕事の手応え
24 他人は自分の鏡
25 世界は自分そのもの
26 欲しいもの
27 恥じらう魅力
ジャン・コクトー(1889~1963)

3 したたかにしなやかに

28 デレツンのすすめ
29 物事を可能にするもの
30 どちらを選んでもよい
31 秘訣
32 人を魅きつける法
33 その人の表れ
34 ツンデレの極意
35 将来について語る者
36 他人の眼に映るもの
37 動かす力
38 多くの嘘
39 逆療法
アーネスト・ミラー・ヘミングウェイ(1899~1961)

4 孤独とプライド

40 人生をしんどくする方法
41 猫のプライド
42 自分を生きよ
43 群れる人々の悪
44 罪へのゆるやかな坂道
45 個性的な人間
46 世間の真似事をする人
47 日常の悪
48 自分だけの秘密
大佛次郎(1897~1973)

5 今ここにある幸福

49 幸福な猫
50 猫が教えていること
51 手と心をここに
52 笑え
53 幸福の条件
54 永遠を感じるには
55 そそがれる幸福
56 プレゼント
57 価値はあとからわかる
58 天国の場所
59 日々を旅せよ
60 自分を救う方法
マーロン・ブランド(1924~2004)

6 ツメをとぐ

61 心静かに
62 勘
63 違和感
64 まずはみだしなみ
65 内なる戦い
66 似て非なる二人
67 一人のために
68 乗り越えよ
69 印象の不思議
70 出世の覚悟
71 何を語るのか
72 悩む人へ
73 完成への道
74 機会を逃す人
75 逃げるな
76 知ること
77 独りの時間
78 余裕
79 偉大なる人間
80 人心操作のコツ
81 仕事
82 名人
アンディ・ウォーホル(1928~1987)

7 自由・平等・博愛

83 見つからない猫
84 尊敬
85 たった一人の友人
86 人間三態
87 マナー
88 苦しみの原因
89 法律を好む者
90 良心
91 平等
92 模様がちがうだけで
93 心の病
94 道徳をふりかざす人
95 決定者
96 シチリア
97 怒らない
98 二人のちがい
99 親とはちがう人生
100 狩り
101 上からの倫理
102 自由
103 疑似恋愛
104 理想社会
向田邦子(1929~1981)

8 愛と人間

105 愛される方法
106 情念
107 衝動からの回復
108 結婚という愚
109 侮ぶ蔑べつ
110 口にするもの
111 風
ジョン・レノン(1940~1980)

9 美しさと喜び

112 夢の前に
113 歓喜
114 感性の問題
115 真の快楽
116 本物の楽しみ
117 表現する人の涙
118 この不完全な世界
119 美のすみか
120 よい景色

著者からのメッセージ

フンボルト大学の古典文献学部の研究生であった私が“彼”に出会ったのは1885年のベルリンにおいてであった。彼はクーアフリュステンダムのカフェで悠然とコーヒーを飲んでいたのだった。ふつう、猫はコーヒーを好んで飲まないものだ。だから私はその光景を眼にして、氏が傑出した存在であることをたちどころに悟ったわけであった。その日から氏に師事すること百数十余年が経った。そして今、氏が世界各地に残した原稿を整理編纂できるようになった。その一部が本書で紹介されている箴言と警句である。

氏は1880年頃の生まれと推測されているが定かではない。系図については不詳。生まれはベルリンのトルコ人街となっていたモアビット街だとされているが、すぐにSバーン鉄道の終着駅のあるベルリン南端のリヒテンラーデに移り、その後は富裕なダーレム区にある現在はベルリン自由大学の東アジア文化研究施設として使用されている貴族の別荘に住んでいたとされる。そのときに古典文献学研究を始め、古代ラテン語、ギリシア語、ヘブライ語、中世ドイツ語などを修得したという。また同時に高地ドイツ語で短篇小説を数篇書き、教授からの単行本化の薦すすめがあったが、氏みずからが断った。その後は老猫の介護中に悟りを得て、「あらゆる宗教文献の表現の中に暗喩の真実を破するようになった」と記している文献もある。氏が残した著作はおびただしく、しかも多岐に渡っている。そのため氏は一匹の猫ではないだろうという憶測も一時は流れていたが、真実は明らかになっていない。

ところで、氏は誰なのかと詮索する人に対しては、氏は一般的に“哲学猫”として知られており、我々も便宜的にそう呼んでいると答えるしかない。しかも、氏はただの猫である。そのへんにいる猫と変わらない。半野良の猫であり、かつ、裕福な家で飼われていた贅沢な猫なのだ。こういった言い方や説明に矛盾があるとか論理が破綻していると非難する人がいるならば、その人に言いたい。存在しているものは、脳が考え出した抽象的な数学ではなく生物だということを。矛盾と破綻が含まれているからこそ、生が可能になるのである。

さて、ヒトは教育なるものによって世界をいっそう狭くしてきた。教育によって世界を限定して観る眼を得たのである。だから、そこそこの教育を受け、そこそこの成績を収め、そこそこの試験に受かって公務員になった人の眼に映る世界はとてもちっぽけなものだ。そして、そういう人たちが教育を担っているという悪循環が、結局は若い人々の考え方、生き方を狭くしてきたのであった。その狭い世界で現実に起きていることは争いである。収奪や排斥である。また、ヒトは高慢で嘘をつく。彼らは、話し合いによる和平、民主的な政治による平和、と口にする。そんなものがあったためしなどない。政治は政争を生むだけであり、ひとつかみの平穏をももたらしはしない。それに比べたら、多くの雌猫に愛された氏をはじめとする猫たちの生き方はどうだ。争わず、苦しめず、たんたんと暮らしている。それが実はのんびりとした生活ではなく、発見と創造に満ちたすばらしい生き方であることはこれまでの芸術家たち、そして本書の写真で紹介した文化人たちが明らかに証明していることだ。

いや、こんな私のわけがわかりそうでちっともわからない解説を読むよりも、本書にある氏の断章をじっくりと自分なりに味わったほうが手っ取り早い。ここに収めたアフォリズムの数々は必ずやあなたの生活を豊かにし、発想を大きく飛躍させ、また安心や勇気をも与えるであろうからである。
(「まえがき」より)