商品詳細

[紙+電子セット]ビッグクエスチョンズ 倫理

[紙+電子セット]ビッグクエスチョンズ 倫理

紙+電子 THE BIG QUESTIONS Ethics
[THE BIG QUESTIONS]
価格: 3,108円(税込)
フォーマット
紙の書籍
電子書籍
紙+電子書籍セット
価格
2,268円
1,680円
3,108円
    個数:
  • メーカーディスカヴァー
  • 発売日2015.3.18
  • ISBN978-4-7993-1655-9
  • ページ数312P
  • サイズA5変型版・並製 /

商品概要

正しい戦争はあるか? テロはすべて悪か? 善と悪は誰が決めるのか? 安楽死は認められるのか? 誰もが知りたい対立する価値観の問題20。

商品説明

『ビッグクエスチョンズ』は、人類の歴史を通して、探究心旺盛な人々を悩ませてきた科学や哲学の大疑問に対し、一流の専門家が回答するシリーズです。「親しみやすく簡潔に」という編集方針により、その分野を概観しつつ、最新の知見を身につけることができます。

倫理(ethics)が扱うような正しいことと間違っていること(right or wrong)に関する問題は人々や企業の行動の規範として近年ますますその重要性を増しており、倫理について私たち一人一人がどのように考えるかは、いまや避けては通れない問題であると言えます。

世界19カ国で刊行されたロングセラー『100の思考実験:あなたはどこまで考えられるか』(紀伊國屋書店、2012)で知られる哲学者のジュリアン・バジーニは、現代において倫理が抱える問題を、20のシンプルな問いにまとめています。バジーニは、それらの問いに対してどのように答え得るかを最初に検討した上で、それらの問いが私たちにとってどのような意味を持つのか、そしてそれらが私たちの人生における選択にどのように影響しているのかについて、様々な知見の紹介を交えつつ、平易な言葉遣いで考察していきます。

本書で問われている問いには次のようなものがあります。
「テロは正当化できるのか?」
「弱者の救済は必要なことか?」
「セックスは道徳的なことか?」
「どうして差別してはいけないのか?」
「自由市場は公正(フェア)か?」
「責任を持つとはどういうことか?」
「正しい戦争はあるか?」

本書は徹底的に読みやすさを重視し、専門的な記述は可能な限り避けて作られています。したがって読者は、本書の説明を理解するために難解な専門用語をあらかじめ知っておく必要はありません。

必要なのは、「当たり前だ」と思っている自らの価値観を一度疑ってみること。するとそこに多種多様な考えるべき問題が姿を現し、世界は謎に満ちた存在としてあなたの前に立ち現れてくるでしょう。そのとき、正しいことと間違っていること(right or wrong)を巡る目眩く探求の旅は、すでに始まっているのです。


(「はじめに」より)
「道徳の衰退」。これは過去、現在を問わず、どの時代でも起こってきたことである。今もまさに、道徳観は低下し危機に陥っている。一方で不思議なことに、道徳観の低下は倫理を向上させるようである。道徳の衰退と高まる倫理意識というこの奇妙な関係を、私たちはどのように説明すれば良いのだろう。はっきり言って、倫理についてどのように語れば良いのか、どのように考えれば良いのか、ということを私たちはほとんど知らない。

道徳を、確立された規則や規範と捉えたり、性的なあるいは反社会的な行為という観点から考えたりしたときに、衰退しているという認識が表れてくる。しかし、こういった道徳についての考え方は、正しい行為と間違っている行為から成るもっと大きな道徳の概念の、ほんの一部分でしかない。人は、自分の行為が他者にどのような影響を与えるかについて敏感である。道徳が伝統的な規則を遵守することを意味し、倫理がより広い意味で正しいことをしようとすることを意味しているのだとしたら、倫理が固持されているときにも、道徳が衰退していくことがあるのは当然のことだ。

倫理と道徳に関する混乱は、2つの用語が取り違えて使われているということも一因だ。道徳とは、ほとんどいつでも私たちに影響を与えるものであり、ある行動が許容されているか否かを示すルールだと私は思っている。そして倫理は、人生がうまくいっているとか、ひどい状況だとかに関連したあらゆることを含む、もっと範囲の広い原則だ。[...]倫理における最も大きな論点は、「自らの人生をいかにより良く生きるか?」ということだけでなく、私たちの行為が「いかに深く他者の幸福に影響を与えるか?」ということでもある。したがって倫理的な原則は、道徳的なものになりがちである。

最終章を読み終えるころ、倫理についてより深い真実の考察がなされ、それが明確になっていれば幸いである。価値というものはしばしば衝突する。一方が間違っていて一方が正しいからではなく、しばしば1つ以上の良所を見い出してしまうと、私たちは別の価値について同じだけの良所を見い出せなくなってしまうからだ。客観性と主観性の競り合いの中でほどよい善を選びとるには、偉大な哲学者の見解を詳しく見ていくことよりも、その問題を客観的に説明するほうが理解が深まるかもしれない。また、本書の中でさまざまな視点に触れていただきながら、私自身の判断力と偏見が明らかになるだろう。そして本書を読み終えたときには、あなた自身の判断力や偏見についても明らかになるはずだ。


* 日本語が印刷された透明なカバーがついており、カバーを外すと欧文のみのオシャレな装丁となります

目次

はじめに

黄金律は存在するか?
 黄金律の2つの顔
 自分がしてほしいことは他人もされたいことか?
 メタ原則としての黄金律
 一貫性は普遍性を生み出さない
 翳(かげ)りゆく黄金

崇高な目的は野蛮な手段を正当化するか?
 原子爆弾は正当か
 「帰結主義」と「義務論」
 義務論と帰結主義に大差はない
 「善と悪」「手段と目的」は細かく区別せよ
 ジレンマを生じさせないために
 「手段と目的」の終わり

テロは正当化できるのか?
 テロを定義するのは難しい
 帰結主義的の下では、テロが認められるか
 最低限の原則
 テロリズムに立ち向かう最後の手段

家族や友人を優遇すべきか?
 命の選択:どちらを助ける?
 1人を1人と数えなさい
 功利主義の下で優遇措置を成立させるには
 目の前の人を大切にすること
 成熟した功利主義に立ち返る

弱者の救済は必要なことか?
 弱者を救い、慎ましく暮らせ
 人間性を共有する限り、救済すべき
 原因を作ったのだから、責任がある
 「生存する」ではなく「生きる」

法と道徳の関係とは?
 道徳と法はつながっている
 「法実証主義」と「自然法主義」
 文化を重視し、道徳的矛盾を無視

動物にはどのような権利があるか?
 自然権より人工の権利
 動物はどのような権利を求めるか
 動物の利害をもとに権利を考える

人工妊娠中絶は殺人だろうか?
 生命の尊厳
 人間の生命の価値とは何で、いつから生じるか
 境界線は、個人の判断で引くしかない
 曖昧な生命

安楽死は認められるべきか?
 すべての人にとって道徳的な方法はない
 自殺幇助を認めることの道徳的な危険性
 「二重結果の原則」
 すべての権利を守る方法を探す

セックスは道徳的なことか?
 道徳としてではなく倫理として
 帰結主義がタブーを葬る
 気まぐれな性的関係の弊害
 新たな倫理の課題として

どうして差別してはいけないのか?
 帰属関係に基づいて差別してはならない
 帰属関係を使ってよりよく評価する
 状況に応じて判断

自由市場は公正(フェア)か?
 自由市場の原理
 不公平な自由市場
 「ないよりまし」は欺瞞
 フェアトレードは不(アン)公正(フェア)
 自由か、公正か?

環境保護は正しいことだろうか?
 自然は発見されたもの
 人類と自然は対立していない
 自然を傷つけることはできない
 人類のための自然を守る

責任を持つとはどういうことか?
 無知や精神障害は責任を減じる
 すべては脳のせい
 自身の認知資源から決まったことへの責任

正しい戦争はあるか?
 正戦論の原則
 アフガニスタンにおける正戦とは?
 イラクにおける正戦とは?
 正戦論の限界

拷問は絶対にだめ?
 拷問は有効かもしれないが間違っている
 拷問の定義はおかしい?
 絶対にだめとは言えない

科学と道徳の関係とは?
 「である」から「であるべし」は導けない
 道徳の科学は存在しない
 進化心理学という有力なアイデア
 科学的事実も大事

道徳は世界共通のものか?
 相対主義も「何でもあり」ではない
 相対主義の勝利
 相対主義は懐疑主義ではない
 神も相対主義者である

道徳は神様が創ったもの?
 神は善良である
 客観的な道徳の法則は存在するか?
 道徳の4つの要素と客観性
 神は絶対ではないが、影響を与える

道徳の対立に終わりはあるか?
 答えを決めるためには客観性が必要
 多元性が客観性を生む
 最終的な選択はあなた自身で